αリノレン酸からDHAへの変換イメージ

えごま油や亜麻仁油を健康のためにと積極的にとっている方にとって、どうしても気になる情報が一つあります。

 

それはα-リノレン酸がDHA・EPAにどれだけ変換されるかということ。

この変換率によってはα-リノレン酸をとる意義が非常に大きくゆらぐことにもなりかねません。

 

α-リノレン酸のDHA・EPAへの変換率が低いという説

 

脂質を国際的に評価したり基準を設定しているISSFAL(国際脂肪酸・脂質研究学会)という機関があります。

 

ISSFALは2009年に「α-リノレン酸からEPAへの変換される割合は非常に少なく、さらにDHAへの変換はもっと少なくなりほとんど変換されないといってもいいほど」といった趣旨の声明を発表しています。

 

ではいったいどのくらいの変換率なのかというと、それはまだまだ研究段階であり、研究の方法やさまざまな条件によって違いが大きいようです。

 

wikipediaでの記述は具体的数値としてα-リノレン酸のDHA・EPA変換率は10%から15%と書いてあります。

 

また日本アマニ協会のサイトで紹介されている「アマニ – その健康と栄養に関する小冊子(第3版)」(ダイアン・モーリス)によると、α-リノレン酸からEPAへの変換率は0.2%~6%とかなりの差があります。

 

ただし正確な変換率が出されていないにしても、α-リノレン酸からEPA・DHAへ変換される割合は「高くはない」ということは言えると思います。

 

α-リノレン酸→EPA→DHAの図

 

ですから、えごま油や亜麻仁油なのどα-リノレン酸が60%近い含有率を持っていたとしても、それがそのままEPA・DHAとして有効に作用することは期待できないと思っておいた方がいいでしょう。

 

また本来の変換率をさらに下げる可能性がある要因として、リノール酸をどのくらい摂取しているかということも影響します。

 

α-リノレン酸がEPAに変換するために使われる酵素は、実はリノール酸も使うため、リノール酸が多いとその分α-リノレン酸の変換経路が阻害されてしまうことがあります。

 

ですから過剰にリノール酸をとっている人はできるだけリノール酸を減らし、α-リノレン酸が変換できる割合を増やしてあげた方がいいのです。

 

やはり効率を考えると魚油(フィッシュオイル)?

 

ここで当たり前のように行き着く結論として、だったらα-リノレン酸をとらずに直接DHAやEPAを取るのが最強ではないかということです。

 

確かに「変換」という経路があるからそんなややこしいことが起きるので、単純にお魚を食べたり、場合によってはサプリメントで効率よくとった方が良いような気がします。

 

ISSFALでも、海洋由来のDHA(魚とか海藻)を推奨しており、それらをダイレクトにとった方がより体内のDHA濃度が高くなるので効率が良いといったことを言っています。

 

そして摂取方法の一つとしてサプリメントの利用もあげています。

 

亜麻仁油やえごま油をとるメリットを考える

 

では亜麻仁油やえごま油、つまりα-リノレン酸をとるメリットを考えてみます。

 

まず結構手軽にとれるということ。

魚ですと毎日食べるのもなかなか難しいですが、亜麻仁油やえごま油といったα-リノレン酸の植物油ならもっと手軽に継続しやすいのではないかと思います。

 

そして亜麻仁油には亜麻仁油の、えごま油にはえごま油独自のメリットがあります。

 

その一つがポリフェノール類。

例えば私がこだわった亜麻仁油のリグナンは亜麻仁油にしか入っていません。

いくらお魚をたくさん食べてもリグナンはとれないわけです。

 

また何らかの理由で魚が食べられない人にとっては、植物由来のオメガ3脂肪酸は非常に有効な供給源になります。

 

まとめ

 

上記をふまえて考えて見ると、やはり何がベストかということは、個人個人によって違ってくるということです。

 

これは現在の食生活の傾向や体調、そして年齢によっても違ってくるでしょう。

 

オメガ3系といっても、α-リノレン酸とEPA、DHAはそれぞれ似ているようで違いもあります。

 

その中で自分の身体がいま一番必要としているのがDHAだったとするなら、やはり変換の必要がない方法、つまり直接魚を食べたりサプリメントを利用するというのが最も効率の良い方法だと思います。

 

ですが、それぞれのメリットは単純に変換率だけで決まるものではない以上、やはり自分のコンディションを冷静に判断して足りないものを補っていくということが大事なのでしょう。

 

また、どちらにもメリットがあるからと、あれもこれもとオメガ3を増やしていくと、一日の摂取量を越えてしまいます。

 

リノール酸をできるだけ減らしながら、あくまでもバランスを考え、適切な量を継続してとることが大切になってくるでしょう。

 

とにもかくにも油一つとってもなかなか奥が深く難しいものです。

 

ちなみに私は今までどちらかというとα-リノレン酸を中心にとってきました。

 

魚を毎日とり入れるのが難しかったからです。

 

ですが、もう少し魚由来のDHAやEPAをとってみたいという気になりました。

(特に視力が悪いのでDHAがほしいなあ・・・。あ、でも亜麻仁油のリグナンも捨てがたい。)

 

自分の食生活と照らし合わせて、何をどう摂取するのか、もう一度しっかり考えたいと思います。