- 投稿 2016/12/13
- エキストラバージンオリーブオイルの見分け方

スーパーで見かけるエキストラバージンオリーブオイルの中でも親しみのある商品と言えば日清オイリオグループの「ボスコ(BOSCO)」ではないでしょうか。
でもスーパーでお手頃に購入できるというと、かえって「本物なの??」という疑いの目で見られがちです。
残念ながら私がいくら実際に味を確かめて記事を書いても本物かどうかを証明することはできません。
ですから少しでも確かな情報を得たいと思い、お問い合せにメールでいくつかの質問をしてみました。
その結果とても誠実にお答えいただくことができました。
ただし「原文ママ」を載せることについてはNGということでしたので、回答いただいた情報を元に文章は私が作成したものになります。
目次
ボスコ(BOSCO)のオリーブオイルについて
現在ボスコ(BOSCO)のオリーブオイルは次の通りです。
(※今後増減する可能性があります)
・プレミアムエキストラバージンオリーブオイル~Fresh&Green~
・エキストラバージンオリーブオイル~Rich&Fruity~
・オリーブオイル ~Pure&Natural~
・TOSCANOエキストラバージンオリーブオイル
・オーガニックエキストラバージンオリーブオイル
・ハーブオイル
それぞれ特徴や価格に違いがありますが、今回は「エキストラバージンオリーブオイル」となっている4つの商品について色々と質問してみました。
なおホームページでも多くの情報を公開していただいています。
興味のある方、または最新情報を知りたい方は随時更新される可能性もあるため公式サイトもチェックしてみてください。
プレミアムエキストラバージンオリーブオイル
「プレミアム」というオプションが付いているエキストラバージンオリーブオイル。
国際基準において「プレミアムエキストラバージンオリーブオイル」といったものがあるわけではないので、このネーミングは日清オイリオグループさんが独自につけたものになります。
いったい何が「プレミアム」なのかといえば次のような理由からだそうです。
・厳選したオリーブの実を使っていること
・フレッシュで華やかな香りとハーブのようにスパイシーな味わい
・ポリフェノールが豊富なこと
酸度は0.3%以下。
厳選したオリーブの実を使っているそうですが、産地はイタリア産です。
ただしイタリアのどこ、といった指定はない模様。
そしてオーガニックではありません。
(どの辺が「厳選された」ということなのかまではちょっと分からず)
オリーブの実の搾油や瓶詰等の工程はイタリアで行っています。
また風味鑑定においては日清オイリオグループさんで行っているようですが、どういった基準で行っているかについえはお答えいただけませんでした。
エキストラバージンオリーブオイル
酸度は0.8%以下。
オリーブの実はイタリア産です。
プレミアムと同じで「イタリアのどこ産」という指定まではないようです。
またオーガニックではありません。
搾油はイタリアで行っています。
瓶詰はイタリアか日本で、ということでした。
風味鑑定においてはプレミアム同様、日清オイリオグループさんで行っているようですが、どういった基準で行っているかについえはお答えいただけませんでした。
TOSCANOエキストラバージンオリーブオイル
酸度は0.6%以下。
「TOSCANOエキストラバージンオリーブオイル」に関しては「2015年ロサンゼルス国際エキストラバージンオリーブオイル品評会」で最高金賞を受賞した商品です。
今回ご紹介しているオリーブオイルの中では価格もそれなりですし一番しっかりしたオリーブオイルに思えます。
IGP(地理的保護表示)認証の商品です。
100%イタリアトスカーナ地方のオリーブの実を使い、瓶詰までの全ての工程をトスカーナ地方で行っています。
オーガニックではありません。
こちらの商品に関してはBOSCOのホームページに非常に詳しく説明されているので参考にされると良いと思います。
オーガニックエキストラバージンオリーブオイル
酸度は0.8%以下。
オリーブの実はイタリア産でもちろん名前の通りオーガニック。
ただしイタリアのどこかはお答えいただけませんでした。
(ホームページでは南イタリアとまでは表記あり)
搾油・瓶詰などの工程はイタリアで行っています。
風味鑑定においてはプレミアム同様、日清オイリオグループさんで行っているようですが、どういった基準で行っているかについえはお答えいただけませんでした。
IGP(地理的保護表示)認証について
「ボスコ TOSCANOエキストラバージンオリーブオイル」のボトルには「IGP(地理的保護表示)マーク」がついています。
実はこの他にも非常に似たマークで「DOP(原産地保護の呼称)」というものがあります。
二つのマークは「どうして!?」って思うほど非常に似通っています。
パッと見、黄色と青の色だったら「IGP」、黄色と赤のマークだったら「DOP」です。
↑こちらが「IGP」のマーク
青い色の部分が赤だったら「DOP」のマークだと思えばいい
どちらも原産地認証マークなのですが、DOPが生産・加工・仕上げの全てを限定された地域内で行っているという証明になるのに対し、IGPの方は生産・加工・仕上げの中で少なくても一つは限定された地域内で行っているという証明になります。
つまり規定としてはDOPの方がずっと厳しいものです。
「ボスコ TOSCANOエキストラバージンオリーブオイル」に関してはホームページを見ると、全ての工程を100%トスカーナ地方で行っているとあります。
(トスカーナオイル生産者協会のマークあり)
また生産ルートの履歴も閲覧できるようです。
このあたりのことは「IGP」の解説とともに詳しく掲載されているので、ホームページをご覧になってみてください。
搾油方法について
ボスコのオリーブオイルは、オリーブの実を潰してペースト状にした後、遠心分離でオイルを搾り出しています。(いわゆる遠心分離法)
製造過程で熱は加えていないそうです。
オーガニックについて
「ボスコ オーガニックエキストラバージンオリーブオイル」に使われているオリーブの実はオーガニックです。
ボトルには「有機JAS(日本農林規格)マーク」が付いています。
また「ICEA」はイタリアのオーガニック認証機関です。
ただしオーガニック認証マークがボトルにあってもそれがエキストラバージンオリーブオイルであるという証明にはなりません。
オーガニックマークは「オーガニックである」ことを証明するだけです。
本物のエキストラバージンオリーブオイルであるかどうかは、酸度0.8%以下、オリーブの実を熱を加えずに機械によって絞っただけの状態もの、風味検査によって全くの欠陥が認められないといった基準をクリアしているかどうかです。
とは言えオーガニックであること自体は素晴らしいことだと思います。
できれば本物のエキストラバージンオリーブオイルはオーガニックの実を使っていてほしいと思います。
ただ結論としてはオーガニックマークが付いていてもいなくても、エキストラバージンオリーブオイルかどうかは判定できないということ。
もどかしいですよね・・・。
ロサンゼルス国際エキストラバージンオリーブオイル品評会
「TOSCANOエキストラバージンオリーブオイル」は2015年のロサンゼルス国際エキストラバージンオリーブオイル品評会で最高金賞を受賞しているそうです。
「ロサンゼルス国際エキストラバージンオリーブオイル品評会」とはアメリカ・ロサンゼルスで行われるコンテストで、北半球と南半球では収穫時期が違うことから、それぞれ分けて審査します。
2000年から開催されているそうで、日本産のオリーブオイルもいくつか受賞歴があるようです。
TOSCANOエキストラバージンオリーブオイルを試す
このようにたくさんの種類があるボスコのオリーブオイル。
その中で今回は「TOSCANOエキストラバージンオリーブオイル」を実際に購入してみました。
色はイメージ通りのオリーブ色。
グリーンがかった黄色です。
鼻を近づけると青々しい香りがします。
味はどうかというと。
最初は苦味を感じました。
その後のどの奥がピリッ!
決して口に入れた瞬間から強烈ではないのですが、少し間があってその後になかなかのパンチ力です。
でも青々した爽やかさとともにフルーティーさも感じて美味しいですよ。
まとめ
一番最初にも申し上げた通り、「ボスコは本物のエキストラバージンオリーブオイルか」の判定はできません。
(申し訳ありません・・・)
上記のような情報が少しでも良い判断材料になればと思い今回記事にいたしました。
あくまでも一般論ですが、少し前にイタリアの硫酸銅を使ったオリーブが問題になりました。
私達消費者がこのような健康上良くない商品を購入することがないように、自分でできる限り調べてみるということが大切なのかなと思います。
ちなみにボスコのオリーブオイル製造時に硫酸銅は「使用していない」そうです。
国際オリーブオイル協会の規格に基づいて定期的にチェックもしているそうです。
この点は安心して良さそうですね。
かなり不躾な質問をたくさんしたにも関わらず、真摯にお答えいただきました。
ありがとうございました。
本物かどうかと言う判断はなかなか難しいものがあります。
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ご連絡ありがとうございます!