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オリーブオイルとオメガ3な日々

日々のんびりとエキストラバージンオリーブオイルやDHA・EPA、えごま油、亜麻仁油などのオメガ3系オイルについて勉強しています

カテゴリー:油について~全般
低温圧搾法(コールドプレス)と高温圧搾法と溶剤抽出法について
低温圧搾法(コールドプレス)と高温圧搾法と溶剤抽出法について

ある原材料から油を抽出するにはいくつかの方法があります。
圧搾方法として二つ、そして溶剤を使う方法です。

 

低温圧搾法(コールドプレス)

 

原材料から油を抽出する際に、熱を加えずにゆっくりと60度以下で圧力をかけることによって搾る方法です。

 

熱を加えないため、原材料にもともと含まれていた成分があまり破壊されずにオイルに残ります。
そのため風味や栄養面で優れたオイルが出来上がります。

 

紅花荏胡麻油の商品説明文

 

ただし搾りカスの方にもまだまだ油が残ってしまうため、油の抽出量はあまり多くはありません。

 

高温圧搾法

 

原材料に高温の熱を加えることにより油を抽出し、その後精製加工を加える方法です。

上記の低温圧搾法ですと2割程度の油しか取れませんが、高温圧搾法では6~7割の油を搾り取ることができます。

 

油の量が多く取れるため、生産者(メーカー)にとっては効率が良い方法とも言えますが、高温処理と精製加工のために有効成分も取り除かれてしまったり栄養や風味が損なわれてしまうケースが多いです。

 

また高温の熱を加えることによりトランス脂肪酸が発生してしまいます。

 

溶剤抽出法

 

搾りカス・皮・種にヘキサンという工業用の溶剤を使って油を更に絞り出す方法です。
これにより99%の油を抽出できると言われています。

 

 

溶剤自体は健康上よくないものなので、その後精製して除去しますが、これによりオイルが持っていた微量成分などもほぼ残っていません。

ヘキサンを除去する段階で高温処理しますからトランス脂肪酸が発生します。

 

油を大量に抽出できるためメーカーにとってはコスパの良い方法だと言えます。
通常スーパーなどで売られている安価な油の大半は溶剤抽出法を用いていると言われています。

 

エキストラバージンオリーブオイルについて

オリーブオイルの抽出

 

エキストラバージンオリーブオイルは低温圧搾法(コールドプレス)で一番搾りのオイルという定義付けがされています。

 

ですがオイルの抽出方法はさまざまです。

最近では石臼でペースト状にしたオリーブの実を水圧によるプレス機で圧搾する伝統的手法(いわゆる本来のコールドプレス法)を行う所は減少しています。

 

伝統的手法にこだわっている生産者もいますが、最近では主に「遠心分離法」といってペースト状にしたオリーブの実を遠心分離機によって油と水分とカスに分ける方法が主流です。

 

大量生産に向いている遠心分離法は、全ての作業が一つのラインに乗っていて生産効率が良く、空気に触れずに作業することができるため、衛生的で酸化を防ぐことができると言われています。

 

また「シノレア法」といって、ペースト状にしたオリーブの実の水分と油分の表面張力の違いを利用して抽出する方法もあります。

 

金属(ステンレス)に油のみが付着するためそれを集めていく方法で、圧をかけないため熱も発生せず非常に質の良いオイルが出来上がりますが、生産効率が悪くオリーブオイルの価格が高くなってしまうようです。

 

エキストラバージンオリーブオイルを選ぶ際に、伝統的な手作業によるコールドプレスではないからと不信に思う必要はあまりないと思います。

 

上記のようなオイル抽出法の違いにより多少のメリット・デメリット・特徴の違いはありますが、どれもエキストラバージンオリーブオイルです。
どの方法でも温度管理(27度以下)や手法により高温には晒されません。

 

他の種類のオイルもそうですが、チェックする際は「熱を加えているか」「薬品を使っているか」「精製加工されているか」といったところをメインに確認するといいと思います。

 

参考記事

【フシコス】神宿るオリーブオイルを初体験!率直にレビューしてみた

絶対手に入れたい!本物のエキストラバージンオリーブオイルの見分け方

 

 

参考文献:オリーブオイルの選び方 使い方 イタリアフード協会
エキストラバージンの嘘と真実 トム・ミュラー

 

 

オメガ(ω)って何?オメガ3、6、9とは?
オメガ(ω)って何?オメガ3、6、9とは?

当たり前のように「オメガ3」なんて言葉を使っていますが「そもそもオメガって何だろう・・・」って思ったことありませんか?
(私だけでしょうか・・・)

 

オメガなんて時計くらいしか思い浮かばないし(持っていませんが)、電気抵抗の単位なんていうのはチンプンカンプンです。

 

そもそも油の世界で「オメガ」というのはいったいどういう意味なのでしょうか。
※化学にはめっぽう弱いので、稚拙な説明になる事をご容赦ください。
(でも逆に分かりやすいかも・・・)

 

脂肪酸とは炭素・水素・酸素が手を繋いでいるもの

 

脂肪酸は通常「炭素(C)」、「水素(H)」、「酸素(O)」が連なって出来ています。
炭素数が18個(C18)のものが多く、その配列の仕方よって種類が分かれます。

 

飽和脂肪酸

 

バターやラードといった「飽和脂肪酸」は、18個目以外の炭素が全て水素と連結しています。

飽和脂肪酸の化学式_小

↑クリックすると拡大します

 

一価不飽和脂肪酸

 

オリーブオイルなどの「一価不飽和脂肪酸」は、二つの炭素の片側が水素と連結せずに炭素同士で二重に結合している部分が一か所ある脂肪酸です。

 

(例)オレイン酸の化学式

オレイン酸化学式_小

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多価不飽和脂肪酸

 

「多価不飽和脂肪酸」とは、4つ以上の炭素の片側が水素と連結せずに炭素同士で二重結合している箇所が二か所以上ある脂肪酸です。

 

(例1)リノール酸の化学式

リノール酸化学式_小

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(例2)α-リノレン酸の化学式

α-リノレン酸化学式_小

↑クリックすると拡大します

 

オメガとは

 

上記の各図を見ると、一番目の炭素(C)は3つの水素(H)と連結しています。
この「CH3」を「ω位(オメガ位)」といいます。

 

この「CH3」をスタートとして、最初の二重結合部分の炭素の番号で表したものを「オメガ(番号)系」と言っているのです。

 

つまりα-リノレン酸なら最初に二重結合している炭素は3番目なので「オメガ3系脂肪酸」、リノール酸なら6番目なので「オメガ6系脂肪酸」、オレイン酸なら9番目なので「オメガ9系脂肪酸」ということになります。

 

ちなみにトランス脂肪酸とは

 

ちなみにトランス脂肪酸とは、二重結合している炭素に連結している水素が同じ方法ではなく反対側(向こう側=トランス)に連結している状態のものです。

 

シス型とトランス型

↑同じ方向で水素が連結しているのが「シス型」(画像左)、向こう側に連結しているのが「トランス型」(画像右)になります。

 

グレープシードオイルはオリーブオイルの代用品になれるか?
グレープシードオイルはオリーブオイルの代用品になれるか?

オリーブオイルには大きく分けて2種類が売られています。

 

一つは高価で香り高い「エキストラバージンオリーブオイル」。

そしてもう一つがほぼ無味無臭に近い「(ピュア)オリーブオイル」です。

 

私はたいていエキストラバージンオリーブオイルを購入しますが、調理用の油として使うとその風味が合わない場合があります。

 

そこで(ピュア)オリーブオイルの出番となるのですが、それよりもっと良い調理用の油はないでしょうか。

 

そこで今回検討したいのが「グレープシードオイル」。

 

今回はグレープシードオイルの栄養成分をチェックし、グレープシードオイルがどんなオイルなのかを見ていきます。

 

そしてオリーブオイルと比較して「代用できるか」を考えてみたいと思います。

実はかなり優秀な成分を持っているグレープシードオイル

 

白ワインを作る際の原材料に使ったぶどうの種子から作られたのがグレープシードオイル(「ぶどう油」となっているものもあり)です。

 

コレステロールが「ゼロ」であるという特長から、他のサラダ油をやめてグレープシードオイルを使っている人もいるのではないでしょうか。

 

そういう私もかつて他のサラダ油からグレープシードオイルに乗り換えた一人です。

 

ですがグレープシードオイルがブドウの種の油でコレステロールがゼロであること以外あまりよく知らずに購入していました。

 

つまり何となく「体に良さそうだから」という漠然とした理由です。

 

日清のグレープシードオイル

↑初めて購入したのは日清オイリオのグレープシードオイルでした

 

グレープシードオイルで特長的な成分は「ビタミンE(トコフェロール)」「ビタミンK」が非常に豊富なこと。

 

例えばオリーブオイルのα-トコフェロールは100g中7.4mgなのに対し、グレープシードオイルは「27.5mg」と「約3.7倍」も含まれています。

 

このようにビタミンEが多いためある程度は酸化に強いオイルと言えます。

(ただし主成分であるリノール酸が酸化に弱いため一概には言えません)

 

またグレープシードオイルには「アントシアニジン」、「プロアントシアニジン」、「レスベラトロール」といったファイトケミカル(酸化抵抗物質)が含まれています。

 

これらによりしなやかな血管を維持したりアレルギーを防ぐとも言われており、グレープシードオイルの中にはとても優秀な栄養成分が含まれているのが分かります。

 

グレープシードオイルはリノール酸がメイン

 

コレステロールがゼロでビタミンEとファイトケミカルを摂取できると言われれば、美容と健康に良いオイルだと思ってしまいます。

 

ただし現代人にとって大きな欠点があります。

 

それはグレープシードオイルはリノール酸メインのオメガ6系のオイルだということ。

 

日清グレープシードオイルの説明

 

リノール酸含有量

 

100g中の割合としてはおおむね以下の通り。

(メーカーによって多少の差があります)

 

・リノール酸・・・63g

・オレイン酸・・・17g、他

 

リノール酸の割合が6~7割とかなり高くなっています。

 

リノール酸は必須脂肪酸ですから決して悪者ではありません。

ですが現代の食生活では摂り過ぎが問題になっているため、できれば減らしたいオイルですよね。

 

では「トランス脂肪酸」はどうでしょう。

グレープシードオイルはトランス脂肪酸が入っているとかいないとか色々な説があるので混乱してしまいます。

 

そもそもトランス脂肪酸とは、主に「液体である植物油に水素を加えて固めたり、臭いを除去するために高温で精製加工する際に人工的にできるもの」ということでした。
マーガリンは本当に危険?トランス脂肪酸の事実

 

だからどういった「製法」で作られているのかがカギなのではと・・・。

熱を加えずに搾汁する方法(コールドプレス)のグレープシードオイルがあれば、トランス脂肪酸はほぼ発生していないのではと思います。

 

そこで日清のグレープシードオイル(上記画像)はどうなのかと瓶の表示とホームページを見てみました。

 

ですがいったいどんな製法で作られたものなのかは残念ながら分からず。
(他の油ではトランス脂肪酸の含有量が載っているものもあったのですが、グレープシードオイルはありませんでした。)

 

しかしグレープシードオイルの中には「トランス脂肪酸ゼロ」となっているものもあるようです。
また「コールドプレス」製法という表記があるものもあります。

 

 

トランス脂肪酸ゼロの表示があるオイル↓


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こちらは低温圧搾法(コールドプレス)の表記があるオイル↓


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実際に使ってみた感想の記事はこちら

 

ちなみに上記で述べたような優秀な栄養成分も製造方法によって含有量に大きな差が出てしまっている可能性があります。

 

どんな油でもそうですが、できるだけ熱を加えずに搾ったオイルかどうかをチェックして購入することをオススメします。

 

結局グレープシードオイルは身体に良いのか悪いのか

 

結局グレープシードオイルって身体に良いのか悪いのかってことですが、こればかりは個々の健康状態によってどちらにもなり得るってことしか言えません。

 

普段リノール酸を過剰に摂っている人にとっては、やはり気を付けた方がいいオイルでしょう。

 

しかし普段リノール酸をあまりとる機会がない人が、家庭の調理で常識的に使う程度ではあまり気にする必要もないのではと思います。

 

加えて上記に挙げたようなグレープシードオイルの栄養を得たい人もいるでしょう。
そんな人にとってはグレープシードオイルは身体に良いオイルだともいえます。

 

ただどちらにしても「コールドプレス」の商品を選んだ方がいいのは確かです。

 

グレープシードオイルはオリーブオイルの代用になり得るか

 

グレープシードオイルをオリーブオイルの代用品として使えるかどうか。

これは「何を比較するか」によって違ってくると思います。

 

つまり栄養成分を考えるのであれば、グレープシードオイルは「オメガ6」のオイルでありオリーブオイルは「オメガ9」のオイルです。

 

それぞれがリノール酸もオレイン酸も両方持ち合わせているとはいえ、その割合が全く違います。

 

そういう意味では代用品にはなれないような気がします。

 

ただし味覚的なことでいえば少し違ってきます。

 

エキストラバージンオリーブオイルは風味が強いため調理用の油として合わない料理があります。

 

その点(ピュア)オリーブオイルはほとんど香りもなく調理オイルとして使いやすいのですが、この代わりにグレープシードオイルを使うというのは「あり」です。

 

グレープシードオイルもほぼ「無味無臭」です。

つまり料理の味を妨げない非常に使いやすいオイルと言えます。

 

風味に個性は少ないですが、逆にどんな料理にも合うし、油っぽくないので非常に使いやすいのです。

(私は炒め物にも卵焼きにもドレッシングにも使ったことがあります)

 

「風味は要らない、ただ油が必要」という時に、(ピュア)オリーブオイルを使うのか、グレープシードオイルを使うのか。

 

それぞれが持っている栄養成分や各商品ごとの製造方法をチェックし、どちらがより自分や家族にとってメリットがあるのかを見極めて購入できればベストですね。

 

参考記事

チリ産グレープシードオイル(コールドプレス)を購入する

 

参考文献;読むオイル辞典 YUKIE