私もそうですがオリーブオイルを試してみたいという方にとっての最終目標とは、
いかにして本物のエキストラバージンオリーブオイルを手に入れるか
ということだろうと思います。
それくらい本物のエキストラバージンオリーブオイルというのは手に入りにくいと言っても過言ではありません。
ただスーパーに行って棚に陳列してあるエキストラバージンオリーブオイルという表記のボトルから購入すればいいわけではないのです。
残念ながらこれには理由があるのですが、そのあたりの事情から説明したいと思います。
目次
日本で本物を手に入れることが難しいワケとは?
難しいと言われるエキストラバージンオリーブオイルの見分け方ですが、そこまでややこしくなっている原因の一つに、「日本で売られているオリーブオイルの表記が信頼できない」ということがあげられます。
そもそも私達は「ただ100%のエキストラバージンオリーブオイルが欲しい」だけです。
しかし、実際に日本のお店で並んでいるエキストラバージンオリーブオイルの8割から9割は偽物だという説もあります。
どうしてこんなバカげたことになっているのかといえば、日本にはエキストラバージンオリーブオイルという表記自体に明確な基準・規定がないから。
日本では、エキストラバージンオリーブオイルの品質に関しては「日本農林規格(JAS規格)」において規定を設けています。
食用植物油脂の日本農林規格 – 農林水産省(PDFファイル)
オリーブ油について「 オリーブ特有の香味を有し、おおむね清澄であること」そして 「酸価は2.0以下」であるという(とてもボヤけた)判断基準が提示されているだけです。
これではIOC(国際オリーブ理事会)が決めた国際基準の「酸度0.8%以下で味香りともに全くの欠陥がない(ソムリエによる官能検査)」といったこととかけ離れているのが分かります。
加えて「表記」そのものには特に「罰則」がありません。
つまり最悪の場合、エキストラバージンオリーブオイルがほとんど入っていないものまでがエキストラバージンオリーブオイルとなっているかもしれない!?ということです。
日本だけじゃない!真っ黒なグローバルオリーブオイル業界
それならイタリアとかスペインとかオリーブオイル大国からの輸入品を購入すればいいのでは・・・って思います。
しかし残念なことに外国産でも本物のエキストラバージンオリーブオイルではない可能性があると言います。
・検査の方法がいい加減
・真っ黒な利権がからんでいる
・不透明な流通ルート
・他のオイルとの混ぜ物が存在する
そんな中でいったいどれが本物でどれがニセモノかなんて、日本で慎ましく暮らしている私達一般人の、しかも素人がどうやったら分かるというのでしょう。
私はそのような実情を知ってから、一時はオリーブオイルを購入するのは止めた方がいいのかも・・・とさえ思うようになりました。
シェフでも見分けがつかないことがある!?
レストランに行けばエキストラバージンオリーブオイルを味わうことができるはず。
そう思いませんか?
チェーン店なら分かりませんが、ちょっと高いイタリアンレストランならきっと一流のシェフがいて最高級のエキストラバージンオリーブオイルを使っているに違いないと。
しかしそうとは言い切れないといいます。
ただ高級レストランだからとか、しっかりしたシェフがいるからというだけでは、本物のエキストラバージンオリーブオイルを使っているという証拠にはなりません。
それほど本物のエキストラバージンオリーブオイルを見極めるには専門的な訓練が必要だということなのでしょう。
味が気に入れば本物じゃなくてもいいのでは?
そんな不透明なオリーブオイル業界ですが、もし味の気に入ったものが見つかれば、別に本物のエキストラバージンオリーブオイルじゃなくてもいいのでは?
どっちみち素人が本物かどうかって分かるわけないし。
美味しいか不味いかなんて個人の好みの問題でしょ?
そうですその通り。
自分で気に入ったものが一番ですよね。
でもエキストラバージンオリーブオイルの良さは味だけではありません。
オレイン酸をはじめ各種ビタミン、ポリフェノールなどさまざまな栄養素が摂取できるというメリットがあるのです。
偽物のエキストラバージンオリーブオイルには、私達ができれば摂取したくないトランス脂肪酸が含まれているかもしれません。
精製してあればポリフェノールはほとんど期待できなくなります。
そんな商品をわざわざ高いお金を払って買うのは・・・どうでしょう。
私なら、できれば避けたいです。
一般的なエキストラバージンオリーブオイルの見分け方
ここで一般的なエキストラバージンオリーブオイルの見分け方をあげてみます。
ある程度の目安になりますので覚えておくといいと思います。
黒いボトル
エキストラバージンオリーブオイルが入っているボトルはできるだけ黒っぽい色をしたボトルがいいとされています。
プロフーミディカストロ 有機エキストラバージンオリーブオイル コラティーナ イタリア産 (オーガニック) 500ml
⇒ポリフェノールたっぷり早摘みオリーブオイル「コラティーナ」口コミ
理由は「酸化」を防ぐため。
透明の容器は光を受けてオイルの酸化がより早く進み劣化します。
もしくはスチール缶のようにより遮光性に優れたものが良いです。
⇒【フシコス】神宿るオリーブオイルを初体験!率直にレビューしてみた
スチール缶は黒い瓶よりも更に光を通さないため非常におすすめなのですが、なかなかお目にかかれません。
上記のフシコスはスチール缶でなおかつポアラーがついているので酸化対策にかなり優れています。
一度スチール缶入りのオリーブオイルを試してみたいという方は、この200gのお試しセットならちょうどいいと思います。
もちろん、ただ黒いボトルやスチール缶に入っているだけで本物のエキストラバージンオリーブオイルと断定はできません。
実は透明のボトルに入っているエキストラバージンもたくさんあるのです。
(量り売りなどには意外と多い)
しかし「品質管理に対する意識の高さ」をチェックするポイントにはなると思います。
価格
一番問題なのはミネラルウォーターみたいに大容量の容器に入ったものが「エキストラバージンオリーブオイル」として数百円で売られているもの。
さすがにこういったものは本物ではないでしょう。
エキストラバージンオリーブオイルなら「1mlあたり最低3円」はするといいます。
つまり最低でも500mlなら1500円、1000mlなら3000円はするということです。
(絶対とは言えませんが)
もちろん高ければ高いほど本物だというわけではありません。
でもやはりそれなりの値段がするという実感はあります。
それには「理由」があるのです。
今までオリーブオイル専門店に言って詳しいスタッフさんに話を聞く機会がありましたが、オリーブの実を育てオイルを搾るまでには驚くほど手間がかかっているというのが分かります。
しかもエキストラバージンオリーブオイル(特に外国産)は、輸送費がかかるためどうしても高くなるのです。
本物のエキストラバージンオリーブオイルは「ただ運べばいい」わけではありません。
出来るだけ早く
酸素や光を遮断して運ぶ技術
これらを実現するために、しっかりした輸送方法で品質を保持しなくてはなりません。
するとどうしてもコストがかかってしまいます。
よって価格も一つの「目安」となることが多いです。
少なくても大容量で数百円は避けた方がいいでしょう。
ラベルの表記にエキストラバージンオリーブオイルの記載がある
本物のエキストラバージンオリーブオイルは、ラベルの表記も当然「エキストラバージンオリーブオイル」となっているはずです。
しかし問題なのは本物ではなくてもエキストラバージンオリーブオイルの表記があるってこと(泣)
でもまあ、とにかく最低限「エキストラバージン」となっていないものは避けましょう。
また、表記といえば「有機栽培のマーク」は有機栽培であるかどうかの保証です。
本物のエキストラバージンオリーブオイルであるという保証のマークではありません。
素人がほぼ確実にエキストラバージンオリーブオイルを手に入れる方法はあるの?
上記のことを読むと、もはやエキストラバージンオリーブオイルとは一生出会えないのでは・・・って思いませんか?
でも簡単に(絶対とは言い切れませんが)、私のような素人でも本物のエキストラバージンオリーブオイルを見極める判断材料があります。
それが「世界中で開かれているオリーブオイルコンテストで受賞しているもの」ということ。
しかもできればいくつかの違ったコンテストで受賞しているようなものは、さらに可能性が高くなります。
全てのコンテストが信頼できるかは分かりませんが、日本でいえば「OLIVE JAPAN」という国際コンテストは非常に信頼できると思っています。
有機JAS認証 エキストラバージンオリーブオイル ゾットペラ社(オーガニックオリーブオイル)イタリア展出品[250ml]
その根拠は次の二つです。
・国際基準に達しているか厳格に審査されている
・オリーブオイルソムリエによる厳しい官能検査が実施されている
そうしてようやく気になるエキストラバージンオリーブオイルを見つたのでさっそく購入したいところですが、近所のスーパーではなかなか売っていないのが現状です。
となるとやはりネット通販の方が手に入りやすいでしょう。
とにかく商品説明を読んで情報を収集しよう!
どんな商品でもそうですが、やはり情報収集は大事だと感じます。
私は東京都内に住んでいるのですが、幸運なことに有名百貨店やオリーブオイル専門店に気軽に行くことができます。
すると詳しいスタッフさんから直接アドバイスをもらい(ダメ元でツッコんだ話を聞き出すこともあります!)、多くの素晴らしいオリーブオイルに出会うことができました。
さきほどコンテスト受賞歴があるものがおすすめと言いましたが、これはあくまでも初心者の方ができるだけ失敗しないためで、実際にはコンテスト受賞歴がないエキストラバージンオリーブオイルだってたくさんあります。
むしろ数的にはそっちの方が多いはず。
家族で昔からやっている小規模経営の生産者さんなどは、コンテストなんて興味のない方もいます。
ですからもしコンテストで受賞歴はないけれど、ちょっと気になるオリーブオイルがあるという場合は、面倒くさがらずに公開されている商品情報をしっかり読むことをおすすめします。
実際に専門店に足を運んでエキストラバージンオリーブオイルを買える人はぜひ詳しいスタッフさんから話を聞いてみてください。
(試飲もできたりしますよ)
でもそれができる人って、実は少ないかもしれません。
・近くに専門店なんてない
・店員さんに話しかけられるのは苦手
・忙しくてそんなヒマはない
そこでネット通販で購入することになるのですが、そこでもしっかりと商品の詳細を読んでみてください。
■どこの誰が作っているのか
■栽培から搾油、商品化まで誰がどんなルートでやっているか
■どんな風味でどんな特徴があるのか
■国際基準はクリアしているか
店頭に並んでいるオリーブオイルの瓶をただ眺めるよりも、ずっと多くの商品情報を得ることができます。
「ずいぶん面倒そう。しかも何がなんだかよく分からない・・・」
「忙しくてそんなヒマない」
「健康のために続けたいけどつい切らしてしまいがち」
「悩まずにいつでもエキストラバージンオリーブオイルを手にいれたい」
「取りあえず本物であることが最優先」
そんな人は日本人の味覚に合った高品質なエキストラバージンオリーブオイルを定期的に送ってくれるところもあるので一度確認してみてください。
初心者も失敗しないエキストラバージンオイル「オリーブハート」
自分で選ばないなんて・・・と思うかもしれませんが、最初は背中を押してくれる何かがあった方が良いという人もいます。
最初は誰だってよく分からないものですし、きっかけは人それぞれ、どんなところからスタートしてもかまわないと思います。
そんな時は有名なソムリエさんがおすすめしているものとか、コンテストで受賞のあるもなら安心感がありますよね。
もちろんコンテストなんかに出していなくても素晴らしいエキストラバージンオリーブオイルはたくさんあります。
時間や熱意がある方はどんどん勉強してたくさんチャレンジしてみてください。
四季を通して色々試しているうちに自分の好みにピッタリな本物と出会えるでしょう。
オリーブオイルは日本人の感性に合っている
私が一人の消費者として望むのは、ただ「本物のエキストラバージンオリーブオイルが欲しい」という、ただそれだけです。
みなさんもきっと同じですよね。
ただ「安い」だけを油に求めるのなら、きっとこの記事なんてスルーでしょう。
美味しくて、そして健康のためにもなる、そんなエキストラバージンオリーブオイルだからこそこんなにニーズが高まっているのに、業界でそれに応えられていない現状にもどかしさを感じます。
エキストラバージンオリーブオイルと言っても、風味や味はさまざまです。
いつ収穫したのか、季節、どこの土地のものかによっても味わいが違います。
こういうバリエーション豊富なところもオリーブオイルの素晴らしさですよね。
また私達に馴染の和食にもオリーブオイルは意外なほど合うものです。
個人的には、日本人の季節感とか感性にも合っていると思っています。
本物のエキストラバージンオリーブオイルならギフトにもピッタリ。
私も両親や知人に贈って大変喜ばれました。
ぜひ初めて購入する方でも安心して素晴らしいエキストラバージンオリーブオイルと出会えるようになってほしいものです。
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