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- 油について~全般

サラダ油が身体に悪いという話はよく言われることです。
ですが未だに当たり前のように使っているというご家庭が多いのではないでしょうか。
そもそもサラダ油ってどんな油なの??ということもハッキリ分からないという方もいるでしょう。
今回は最近悪名高くなってしまったサラダ油について書いていきたいと思います。
サラダ油っていったい何なのか?
そもそもサラダ油とはいったいどんな油なのか。
サラダ油というくらいだからサラダに関係している油ということでしょうか。
実はサラダ油という名称は日本だけのもの。
その名前の通りもともとはサラダにもかけることができる、つまり生食できる精製度が高く冷たくしても固まらないサラサラした植物油を作ったのが始まりです。
サラダ油の原材料となりうるのは以下の9つの油です。
(JAS規格)
・綿実油
・ひまわり油
・紅花油(サフラワー油)
・ゴマ油
・コーン油
・大豆油
・こめ油
・菜種油(キャノーラ油)
・ぶどう油(グレープシードオイル)
それぞれの油を単品で、もしくはブレンドします。
サラダ油の何が良くないと言われているのか
サラダ油が最近あまり評判が良くない理由としては、脂肪酸の種類にあります。
ほとんどのサラダ油がオメガ6系脂肪酸のリノール酸が大量に入っていること。
リノール酸の全てが悪というわけではありませんが、現代人のオメガ6摂取量が非常に多くなっていることから問題となっています。
リノール酸を過剰に摂取しますと、体内で炎症を起こす物質が発生し多くのトラブルを引き起こす可能性があると言われています。
また油を搾る方法や精製方法による弊害もあり、もともと含まれていた栄養素(ポリフェノールやビタミンなど)も期待できず、トランス脂肪酸が発生している可能性もあります。
ではどうしてこんなにサラダ油が重宝されてきたのか
しかし現実にはサラダ油はたくさん売られていて多くの方が普通に使っています。
その理由として、
・そもそも動物性脂肪酸のかわりに植物性脂肪酸が長年推奨されてきた
・必須脂肪酸であるリノール酸に対する肯定的な教育を受けてきた
・日本ではまだ油の害に対する認知度が低い
・サラダ油は価格が安い
・精製度が高いためクセが少なくどんなものにも使いやすい
・昔から使っていた
このようなものが挙げられます。
確かに必須脂肪酸であるリノール酸はとらなくてはならないものですが、ほとんどの食べ物にはもともとリノール酸が含まれいることから「足りない」ということはまずおきないのだとか。
更に現代人は加工食品や外食などで多くのリノール酸を摂り過ぎています。
食べ物の摂り方というのも、その時代によって変わってくるのでしょう。
今はとにかくリノール酸を摂り過ぎている時代で、そのために多くの弊害が出てしまっています。
サラダ油のかわりに何を使うか?
ではサラダ油を全て廃止にする必要があるかということについては、そこまで極端なことは言えません。
個人個人が今現在どんな油をどのくらい摂っているかによっても違ってきます。
しかし上記にも書いた通りリノール酸はほとんどの食物に自然に含まれている脂肪酸で、食事をしていればまず不足することはないのだそうです。
ですからあえてリノール酸メインの油を使う必要はないのかもしれません。
じゃあサラダ油のかわりにいったいどんな油を使えばいいのか。
私はオメガ3系(α-リノレン酸)の油を使っておりおすすめしますが、価格の面から言うとサラダ油の方がずっと安いです。
またオメガ3系は加熱に弱いという弱点もあります。
(熱に強いオメガ3もあるので現在はそれを使用)
オメガ9であるオリーブオイルも使っていますが、価格が高いこと、本物をチョイスする難しさなど別の問題もあります。
自分の健康上メリットがある油と価格など別の問題に折り合いをつけて、より良いものを選んでいくための意識改革をし、各自がそれぞれ考えていくしかないのかもしれません。
また、見えない油(加工食品)を減らす努力や料理の工夫による油の使用自体を減らす努力など、別の角度から健康改善を進めていくことも必要でしょう。